今年が終わるので総括的なおはなし。
何と言っても今年は、寝ても覚めてもずっと万博のことを考えていた一年だった。
とはいえ、今振り返ると、私が万博のことを考えていた時間なんて、ほんの一部に過ぎなかったのかもしれない。
私にできたことといえば、通期パスを買って、ミャクミャクグッズを少し買って、
東京の友人に「万博来てね!」と缶バッジを配るくらい。
それだけだった。
いざ万博が始まってみると、とんでもない逆風の中で、
あの場所で働く人、訪れる人、関わる人が本当にたくさんいたことを知った。
そして、私以上に万博を楽しみにしていた人が、こんなにもいたんだと気づかされた。
それを知った途端、欲が出てきてしまった。

普段は我を強く出さず、
「好きな被写体のことを、みんなに見てほしい」
そんな気持ちで活動しているのだけど、
もっと積極的に関わりに行けばよかったな、と思ってしまった。
あの空間の住人になりたかったとか、
もっと夜景の写真を撮ればよかったとか。
終わってから、そんなことばかり考えてしまう。
私にとって万博は、ポジティブな空気に満ちていて、
きらびやかだけどどこか優しい夜を持ち、
非日常感あふれるSF空間でありながら、
日常を少しだけ楽しくしてくれる街だった。
実はこれ、私にとっての「大阪」という街の印象と、とてもよく似ている。

私にとって大阪は特別な場所で、
第二の故郷であり、ここに骨を埋めると決めている街だ。
どうもこの街は、色々あったらしく、
悪く言われたり、誤解されることも多い。
でも、そんなことないよ。
大阪は最高の街だよ。
そう、たくさんの人に伝えていきたいと、私はずっとひっそり思っている。
そういう意味では、
「万博の話です」と言ってしまっても問題ないくらい、
私は同じ気持ちを万博に対しても抱いていた。
万博でできなかったこと、
中途半端なまま終わってしまったことは、正直たくさんある。
道半ばで、とても悔しい思いをしたこともあった。
かなり凹んだし、大きな輪から蹴落とされたような気分にもなった。
「2025年をやり直したい」とまで後悔している。
今までの人生で、戻りたいと思える時間は一切なかった。
ここ5年くらいは、毎日「今日が一番最高」と思って生きてきた。
それなのに、こんなにも強く戻りたいと思える瞬間が訪れるなんて、思いもしなかった。
もう、同じ後悔はしたくない。
今度は、蹴落とされたくもない。

私が思っている
「大阪の、高層ビルの、夜景の、こういうところが良い」
という気持ちを、もっと多くの人に届けたい。
その先にいる、どこかの誰かに共感してもらいたい。
その“誰か”に会うための手段として、
私はふたつの方法を考えた。
ひとつ目。
なにかテーマを決めて、大阪の夜景を撮りまくること。
テーマはまだ企画中なのでここでは内緒だけど、
大阪の魅力発信につながるようなことができたらいいな、と思っている。
ふたつ目。
「私は!大阪が!大好き~~!!!!(やっぱすっきゃねん……)」
と、ちゃんと自己アピールすること。
私はこれまで、
好きな被写体を「良いでしょ(フヒヒ)」と、
陰から発信しているだけのオタクだった。
性格的に難しい部分もあるけれど、
そういうところも出していかないと、
この先やっていくのは、きっと難しい。
だから少しずつでも、
「自分」と「好き」を切り離さずに、前に出していこうと思う。
きっと、これが私にとっての万博レガシーだ。
